生徒さんのご家族宛てに書く「教室便り」を発行し、その中で発信していきましょう。
お便りは、先生とご家庭とをしっかりつなぐツールとなります。レッスンの様子、今感じていること、イベントの案内などの情報発信をします。そして、「生徒募集」にもつがっていきます。
私は、2007年当時ホームページにに書いた当時は100号ちょい手前でしたが、今はなんと300号くらいにはなっているかもしれません。
ここ数年は、生徒さん専用連絡用サイト(生徒さんしか閲覧できないウェブサイトです)を開いてそこに発信するようにしているので、正直今何号かわかりません(笑)
毎月発行してるから、25年以上になります。
「価値ある教室のお便りにするには」いろいろテクニックがあります。
紙媒体として書いていきますね。文書の作成法として、書き出しはお便りのタイトル、発行者、日付と入ります。
一般的なお便りだと:おたよりのタイトルが教室のテーマワードとも言えますかね。それが「クレッシェンド」だとすると、
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〇〇ピアノ教室だより 月号 「もうすぐ夏休み!」 夏休みもすぐそこ、生徒の皆さんも真っ黒に日焼けしてうんぬんかんぬん。 夏もピアノレッスン頑張ってます☆ ○月のレッスンスケジュール |
という書き出しになりますね。悪くはないけど、普通。
そこで。
☆☆教室レッスン便りの前に
「○○○○○なピアノレッスン ☆☆ピアノ教室レッスン便り」
という、「教室のコピー」を加える。「○○○○○な」のところに、あなたの教室の理念でもいいし、この1文で、あなたの教室の性格が出るコピーを入れてみます。
ブラッシュアップ後:コピーを「笑顔があふれるピアノレッスン」にしたとき(フォントはワードプレス上大きく変えられないのでご容赦ください)
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crescendo 「サマーチャレンジ開催!」 (例えば、夏休み中の練習不足を解消するためのアイディアなどを発信するなど)
「発表会の会場がとれました!」 50倍の競争率から、見事当選しましたー(ぱちぱち 来年の◯月◯日 場所 △△ホール 今から弾きたい曲を考えておくといいですね!どうぞ次回もご家族の皆様と一緒にお子様をサポートしていきたいと思いますので、ご理解ご協力をよろしくお願いいたします。 |
”笑顔があふれるピアノレッスン” ☆☆ピアノ教室便り 「新入会の生徒さんのご紹介」
「○月のレッスンスケジュール」 |
こんなふうになります。
↑だとちょっとわかりにくいかもしれませんので、あとで私が実際に発行しているお便りのPDFをおまけでつけました(恥ずかしいですが💦)
コピーがあると、教室のポリシーが伝わりやすいですよね。そして、少し踏み込んだ発信を心がけます。
レッスンでの活発な取り組みが伝わりますし、文章の書きかたで先生のキャラクターなども伝わります。
そして次は、内容に差をつける。テンプレートが決まったところで、肝心な内容。
私は毎月発行しているので、もうネタがなくて困ったことが何度もあります(笑)今自分が興味を持っていることとか、こういう音楽をやっているだとかそういう自分のこともけっこう書いていました。
そんなぐだぐだネタも300号と続けてきたからこそ、「先生ってけっこうおっちょこちょいなところもあるんだ」とか(笑)「クラシックピアノだけ弾く先生じゃないんだ」とか私の人となりを浸透させるには効果はあったようですが今から書く人にはあんまりおすすめしません(汗)
反省しました。それまで適当に書きすぎたと(笑)
目的は「発信」です。ではどんなことを発信したらいいかと言うと、
新入会の生徒さんがいたら、お便りにてご紹介
「新しいお友達のご紹介です♪」
という新規生徒さんの入会をご紹介するコーナーを作る。
「へぇ、お友達の紹介で増えてるわけね~」
と読んだお家の人は思います。次はそのお母さんが紹介してくれるかもしれません。
これは私は昔やっていました。
しょっちゅう生徒さんが増えている教室だと勘違い(笑)されるくらい効果はありました。
実際、紹介もその頃から多くなって、書き続けていた頃って「あ、また紹介分載せなくちゃ」って感じなくらい増えました^^
お子さんのお名前掲載については、親御さんに許可をもらってからにしましょう。
生徒さんの「声」を載せましょう
前にも書きましたね。レッスンやピアノに関してのアンケートやインタビューに協力してもらいます。
私はこのために集めているんです。声を。できれば直筆のものをスキャンして載せてると理想的。
生徒さん自身へのインタビューと、お母さんからのコメントもいただきます。
そして生徒さんがピアノを弾いているところを撮影して写真も載せます。
これだけで、紙面ほとんど使いますし、自分の子供もこうやって取り上げてくれるんだと、保護者の方は熱心に読んでくれます。
自分のことを書くのはお勧めしないと言ったのは、親御さんは、先生のことよりも興味を持つのは自分のお子さんのことだからです。
レッスンの様子を、先生が文章で書くよりも生徒さんに語ってもらった方が説得力があります。
親御さんが、どのようにピアノレッスンを受け止めていて、お子さんがどうピアノを楽しんでいるかということも伺えますから、先生にとっても今後のレッスンの参考になりますし、すごくいいですよ^^
生徒さんだけの発信とはいえ、こちらも親御さんの許可と協力をいただきましょう。
先生からもレッスンの様子を語る
「どんなレッスンをしているか」を「画像付き」で載せてみましょう。音符カードを作ったなら(既成品でもいいです)画像付きで載せます。
そして、何気にレッスン以外でもこうして先生は生徒さんのために頑張っているんだよ、ということを浸透させます。
こういうことって地味ですが、すごく大事なんですよ。
先生と生徒の関係性を表すものとしてを発信
「生徒からのお手紙や折り紙関係」をもらったら、写真を撮って載せます。「好かれている先生なんだな」と間接的に伝わります。
間違っても品物系は載せてはいけません(当たり前ですね💧
または、生徒さんが自分の楽譜に積極的に書き込みをしていたりしたら、そういうところも写真に残して掲載します。レッスンに対する一生懸命さがとても伝わりますから、他の生徒さんにもシェアします^^
お母さんが悩んでいるであろうことを「コラム」として時々書いたりしてみましょう
「おうちでの練習方法のすすめかた」
みたいなコラムを時々書きます。その中に、先生の理念に通じるものが文章に必ず現れますから、積極的に書いていきましょう。
読む人が興味を持つであろう題材をお便りに載せる、という考え方でネタを探せば、毎月一つくらいはあります。
こうして、生徒さん主体のお便りにしてみてください。
それを続けて、浸透していったころに生徒さんのご紹介があったりしますからそのためにも「発信」していきましょう。
毎月、1人ずつ(またきょうだいで)をフィーチャーした記事を作る
生徒さんの紹介コーナーに、ピアノのどんなところが楽しいかとか、どんな曲を弾きたいかとか、どんな先生?みたいなインタビューをして、それを弾いている写真と一緒に載せます。
できれば、上記の「生徒さんの声」とセットで書いてもいいと思います。
親御さんにもインタビューに協力してもらって掲載するとベター。
先生の思いをエッセイ風に書く(親御さんの共感を得る)
先生ひとりで生徒さんのレッスンをし、そして尽力している姿をさりげなく発信していくといいです。さりげなく(笑
いつも生徒さんのために一生懸命な先生なんだ、と浸透していくと、トラブルの芽を摘みますよ^^
「振替レッスンしてほしい」とか「行儀が悪い生徒さん」、「練習をまったくしてこない生徒さん」などへの対応も、こういう先生からの説得なら聞こうという姿勢になっていきます。
これが今巷で言う「教育」にあたる部分です。
そんな不届きものな生徒さんを発生させない、そしてみんなが平和で優しい雰囲気の中で行われているピアノ教室だ、ということを浸透させていきます。
それが、お便りであったり、普段からの生徒さんや親御さんとのコミュニケーションの取り方によって発信していくことが大切です。
たまに生徒募集と体験レッスン実施の告知を載せる
「秋の体験レッスン実施中です。現在、レッスン枠に若干の空きがあります。お知り合いにピアノを習ってみたいと言う方がいらっしゃったら、こちらまでお知らせください」
と書いておきます。ここで誰も来なくてもいいんです。
たまに、生徒募集しているな、とお母さんたちが覚えてくれるので周知だけしておくので十分です^^
そうすると、「先生に生徒さんを紹介するには、どんなふうにお相手に連絡すればよいですか?」と具体的な方法を聞いてこられるので、アポの取り方をご説明しましょう。
案外、「うちの先生は生徒募集してるのね」っていうのは、保護者の方はあんまり考えていないので、募集っていう字を見ると注目してくれます。
発表会のお知らせ、コンサートなどの告知
図の例のように、私は発表会の会場が決まった時点ですぐにお便りに掲載します。
こんなに前から準備が必要なんだと、わかっていただくために。
そしてときどき準備の進捗状況を記事にしたりして、親御さんたちに周知していただきます。
理解を得て、協力してもらいやすいように初めの段階で種を巻くのです。
演奏活動などなさっている先生は、コンサートの告知を載せるといいですよね。「うちの先生、すごい!!」となりますので^^
デザインのセンスの良さも大事
企業のホームページには、トレードマークやイメージカラーがあったり、コピーがどんとトップページにおいたスタイルで作られてたりするじゃないですか。
あれを見てて、お便りにも使ってみようかなと、ある年からコピーを付け加えたんですね。
そして、デザインも大事です。
先生のセンスが良ければそれを好んでくれる生徒さんもいますから。
年賀状にもそのコピーを使って定着させます。タイトルのロゴを作ったりとかもおすすめです。
あるとき、生徒さんのインタビューを載せたお便りを発行したあと、別の生徒さんのお母さんに「前にいただいたアンケートをあんな感じで載せますがいいですか?」と許可をいただいたときに、
「先生のお便りには、毎回感動してます!文章から内容からデザインからほんとにすてきで感激してます」
と思いもよらない感想をいただきました。
これが「自己プロデュース=(ブランディング)」成功かな?と実感しました。私の今のお便りの目的そのものなので^^
そして、いろんなフォントを多用しすぎず、ここぞというポイントで凝ってみる。文書全体のカラーは、カラフルでもいいですが、いろんな色を多用しない方がハイセンスに見えます。
では、私の実際に発行しているお便りを紹介します。20代の頃と、40代の現在のお便りです。
若い時は、Wordの機能をフルに使いたくなるもので(笑)、当時は当時で「イケてる」と思っていたんでしょうが(笑)、今見るとすごく見づらくて、目がチカチカして恥ずかしいです💦
現在のお便りは、「見やすく、ポイントに目が行くように」を心がけたデザインにしています。
いろいろ削ぎ落とした結果、simple is best. に行きつきました。
今は実は生徒さん専用WordPressでお便りを発信しているんです。(生徒さんしか見ることができないようにパスをかけています)紙面の文字制限を気にせず書けるので、紙媒体よりも作業時間が半分になりました^^
生徒募集の入り口はどこにでも設定できる
お便りを作っていれば、日頃から生徒さんの「声」や、レッスンの中身を紹介しているので、よさは伝わっています。
そのお便りも生徒募集のためのここから実際に生徒募集ができたらいいですが、あくまでも生徒募集を働きかけるアクションがまず大事です。
チラシと違って内部からの発信ですから、少し時間がかかるのは仕方ないですから、でもとりあえず広告費をかけずに「すぐ」できるのはこういうことからだと思います。
教室自体も多少改革も必要かもしれません。
「親子レッスン」や、「お母さんのためのレッスン」など、ちょっと目新しいコースなどを作って、新しい風を入れてみます。
お便りやブログで告知します。そして、アンケートからのコース新設のきっかけを見つけることもできます。
「もしお母さんのためのコースがあったらやってみたいですか?」
「レッスンスケジュールはどのくらいが理想ですか?」
「どんな曲を弾いてみたいですか?」
など。
私もやってみましたが、生徒さんのお母さんで「ほんとは私もやってみたい」という方がけっこういらっしゃることがわかりました。
あとはカリキュラムを作って、体験レッスンをしてみます。月謝と時間さえ決まれば、レッスンスタートできたりします。すると子供さんだけじゃなくて、お母さんも生徒さんとしてなり得えます。
こんな風に、内部発信と内部をリニューアルしていきながら、外部へ発信できる材料をこつこつ積み重ねておきましょう!


