①生徒さんとのコミュニケーション術

日々のレッスンを大事に行うこと、生徒さんとのコミュニケーションを大事にすること、そういうことの積み重ねが、信頼関係を強くし、ピアノ教室を長く続けていける大きな強みになっていきます。

その強みは、いずれ

内部へ発信(生徒さんへ)▶︎ 外部へ発信(ネットで生徒募集)


する時に教室のブランドとして前面的にアピールできる部分にもなりますので、まずは目の前のかわいい生徒さんとのレッスンを大切にしていきたいですね^^


生徒さんとのコミュニケーション編

私たちは、生徒さんにとってピアノ教室が「楽しい場所」「早くピアノの日にならないかなぁ」と思ってもらえる場所でありたいなと望んでいますよね^^

そうはいっても、遊ぶ場所ではありませんから、生徒を上達に導きつつ「楽しみにして来てもらう場所」でもありたいと思うわけですがこれがけっこう難しいことです。

でもちょっとずつ意識を持って心がけるとぐっと関係が良くなるのでお試しください。

 

笑顔で生徒さんを迎える

基本中の基本ですよね^^「笑顔」ってしているつもりが案外笑顔になってないときがあるんですよ(笑)

口角を上げることを意識して(現在はマスクですが、でも目に表情が出ますので)みましょう。鏡でチェックするといいです。

前の生徒さんがレッスン中に次の生徒さんが入ってきたときも、ちゃんとそちらに顔を向けて「こんにちはー♪」と迎えましょう。

「笑顔」は、レッスン室の空気を決めます。


1対1という最小人数の人間関係ですから、生徒さんのネガティブな反応や言葉でその明るいオーラが壊れないくらい頑丈なメンタルで生徒さんを受け止めてあげましょう。

気持ちがリラックスし、生徒さんがこちらに心を開いてくれないとレッスンの効果も半減してしまいます。

極端に言うと、練習はあんまりしてこないけど、絶対に休まないで通ってくる、というような子は、間違いなく音楽教室がその生徒さんにとって何かしらの拠り所でもあったりするのだと思います。

生徒がいつもより元気がなかったりする時も、先生の方がとても元気な状態ではない時も、それでも、「笑顔」は忘れないでください。

子供は感受性が豊かなので、大人が思っている以上にこちらの表情やしぐさを見ています。

感情も言わなくてもちゃんと伝わっています。先生のそのときの感情で、生徒さんにいらない不安を与えないように心がけましょう。

 

自分を認めてもらえる場所だと思ってもらえる存在になるべく意識する

ピアノレッスンというのは、マンツーマンというこの上ない贅沢なレッスンスタイルです。

生徒さんのピアノを基本的に「肯定」するように心がけます。そして、弾いたたびにきちんと反応してあげます。「うん、よかったよ」だけではなくて、具体的な部分、小さい部分、きちんと拾って認めてあげましょう。

よくなかったところの5倍くらいのエネルギーで良かったところを褒めるといいです。よくなかったところが深刻なほど、良かったところを褒めるのが大事かなと思ってます(笑)

生徒さんが「もう褒めるのいいよ」と言わんばかりに次の曲を弾こうするほどに(笑)

そうすると、直して欲しいところを素直に聞いてくれるんですね。察しのいい生徒さんは、「直すところもあるよね」と言ってきたります^^

レッスンにおいても会話のキャッチボールというか、様式美?(笑)を作ると、それがマンツーマンならではの「あうん」の呼吸の関係性になりやすいと思います。

おうちでの成果があんまり上がらなかったと申告してくる生徒さんもいますよね?弾く前に不安を吐露する系(笑)

かわいいですよね^^そういうときも「大丈夫大丈夫。そう感じるっていうことは一生懸命練習してきた証拠なんだよ。たぶんおうちよりうまく弾けると思うよ」と、まず安心させます。

不安を吐露できるということは、先生に心を開いているからこそですので受け止めてあげましょう。

 

レッスンの時間は自分1人だけが目一杯注目してもらえるという安心感を感じてもらうこと

承認欲求が強い子もいます。見て見て、聞いて聞いて、あのねあのね系(笑)すぐ違う話題に飛んじゃう系もこの類かもしれません。きょうだいが多い子、一人っ子で家庭で1人天下の子に多いかもしれません。

欲求を叶えてあげてから、こっちの欲求も叶えてもらうように進めます。弾いてもらう前に一回深呼吸してもらいます。基本的に興奮していますので(笑)

「落ち着いて弾くとうまく弾けるんだよ。ここのところちょっとだけ惜しかったからさ、こうこう気をつけるともっと素敵だと思うんだけどな」「わかった!!!」みたいな感じに弾いてくれます。

そして、こういう子は自分の気持ちを言葉にできるのが上手ですから、ピアノの表現力も長けている子が多いです。

そういう表現のうまさは最高に褒めてあげます。今日もまるをもらえた、ほめられた、ということを今度はお母さんに報告したがります。

ダメ押しで、「すごく練習がんばったし、すごく上手だったから、ママにメールしておくからね!」というとすごく喜びますし、すごく満足して帰っていきます。

 

こちらからのあいさつは必ず「笑顔で」(返ってこなくても、反抗期であっても)

まずは、生徒がレッスン室のドアを開けたら、

「こんにちは♪」

にこやかに声をかけることを忘れないようにしましょう。

人から人へ「伝える」ことで成り立つ楽器の習得には、「伝える」ためには生徒さんからの信頼を得ないときちんと伝えることはできません。

信頼を得るということは、こちらから相手に興味を持って「相手を知ろう」とする気持ちが必要です。

興味を持てば、生徒はいろいろ話してくれて打ち解けてくれます。今どんなことを思っているか、どんなことを今しているのか、などピアノ以外のその生徒の日常を知ることができます。

人にはバイオリズムがあって、毎週毎週同じことの繰り返しをしていると、時には生徒さんの態度に「あれ?」と違和感を感じることもあるでしょう。

でも、そんなときも普段からコミュミケーションをとっていれば不安になることはないわけです。

その生徒のことを先生はよく知っているから。

中学生以降、思春期にさしかかる頃の生徒さんは、突然話をしなくなったりツンツンしちゃう態度になったりして、なんとなく心の距離が離れている気持ちになったりもします。

それでも、先生はこれまでとは変わらない対応でレッスンします。

どうしたの?なにかあったの?など聞きたくなる時もありますが、訳もなくイライラしたり、イライラしているつもりがないんだけど、そんな態度になったり、本人でもどうしてそんな態度になっちゃうのかわからないのが思春期。

レッスンが行えないくらいひどい態度の時にようやく「どした?」って声をかけると、「はっ」となってなんとかレッスンの体を果たせると思うので^^;

そこでも、小さい頃からコミュニケーションをマメにとっておくことで、

「うちでは何にもしゃべらないけど、ピアノの先生だけは違うみたいですね」


なんて言ってくれるお母さんもいるくらい普段の会話は大事です。

どんなにおとなしい子でも、あんまりおしゃべりしない子でも先生の話はしっかり聞いていますから、反応が薄くても、こちらから興味を示すスタンスはいつも持っているようにしましょう。

反応が薄いと心が折れそうになるんですけどね(笑)でも、絶対に大事なことです。

何年後かに、意外な形でうれしいレスポンスがきたりします。

「先生、◯◯の曲を弾いてみたい…」

と自分から言ってくれたり!

「こんにちは」「さようなら」のごあいさつができなかった子でも(極度の恥ずかしがり屋か、場面緘黙症的ななにかなのか)、無反応だろうが話しかけて、1人で(私)笑って、そんな数年を過ごしていたら、ある時からレッスンでも積極的にお話をするようになりました。

そして、帰りに「さようなら!」と言えるようになりました。この間3年くらい。

先生に心を開くというか、おしゃべりしたくなるタイミングがいずれやってきて、それを待つように心がけています。

私たちの仕事は、「種を蒔く」仕事でもあると思います。


いつか花を咲かせるために、種を蒔いて、肥料をして、育てて…。花が咲かないとその成果は見えないですが、育てて見守ることを怠らなければ、必ず花を咲かせて実をつけます。

 

先入観で生徒さんを見ない

生徒さんによって性格はもちろん違うので、この子はこういうタイプみたいなのってなんとなく分かりますよね。そのタイプを絶対と思ってはいけません。

ピアノレッスンは、デリケートなものです。

自分がレッスンを受けることに置き換えると、自分が一生懸命練習してきたものを先生の前で演奏するというのは、自分のすべてをさらけだす感覚になりませんか?まな板の鯉というか。

生徒さんは年齢が上がるにつれて、精神的に大人になっていきますし、アイデンティティも作られていきます。

そういう大事なお子さんの成長過程の時期に関わっているので、「生徒さんはいろんな意味で日々成長している」という前提で、日々アップデート される「今」の生徒さんを見てレッスンしましょう。

 

折れてはいけないところ、折れてあげるところを見極める

生徒さんによって違うのでとても難しいのですが、レッスンの大事な軸は「レッスンの主導権は先生にある」ということです。


生徒さんがレッスンを乱そうが、レッスンのペースを作られようが、それをうまくコントロールできるように、どこかで客観的になることです。


状況把握を素早くして、「ここはわがままを聞くべきか?これはわがままなのか?何かのサインなのか?」みたいなのを察知しすることが大事かなと思います。


テキストを切り替えるなり、別のことをするなりして、生徒さんも納得しつつ、結果的に先生がしっかり30分のレッスンを制御できた、ということが必要かなと。


ちょっと抽象的になって申し訳ありませんが、生徒さんによっては「試し行為」をすることもあります。


「この先生はどこまでなら怒らないか?」とか自由にやってくる(笑)自分で「やりすぎた」とか、「やばい」って思うと、

|ω・`)チラ

っとこちらの表情を伺ったり(笑)そういう部分ですね。

 

30分を楽しく過ごせるように、折れるところは折れて、折れないところはにこやかに折れない(笑)


レッスンが終わった後に「今日は頑張れた。よかった」というところが着地点であればお互い幸せだな、と思います。

 

最初に「褒める」そしてあとから改善点をお話しする

ピアノ教室を開いて最初から心がけていることですが、生徒さんにまず弾いてもらったら「最初に褒めてから」改善点をお話しするというスタイルをとっています。

 

それが練習不足だったり、練習していなくてもです。


以前、生徒さん全員にアンケートをとったところ、


「先生はよかったところをまずほめてくださいます。小さい頃から今も(今現在高校生)それは変わっていません。子供もそんな先生を信頼していて、学校のことなど話したり先生との会話も楽しみなようです」


というようなコメントをいただきました。そして、別のお母さんからは「先生は褒めるのがすごく上手ですね。あんまり練習できなくて申し訳ないのに、それでもいいところを見つけてくださってありがたいです。」

というようなことをいつも言ってくださいます。


私個人は、褒めるのが得意とは思っていなく、むしろちゃんと褒められているか、褒められてちゃんと嬉しいと感じてくれているかいつも不安に感じているんですよね(汗)


でもこういう言葉をいただいたときは、あぁちゃんと見てくれているお母さんもいるんだと、安心しました。

ダメ出しばかりでは、気持ちも萎えます。褒めることでぼかす効果もあると思います(笑)

 

何か大きなショックができごとがあってもそっとしておく(詮索しない)

これは特殊な事例です。特殊ですが私の経験上、一件だけではありませんでした。

あるとき、生徒さんが通っている学校で不幸なことがありました。テレビのニュースにもなりました。

そのことに生徒さんがショックを受けて、レッスンができなくなる、ということもあります。

頑張ってレッスンに来てくれたときは、事前にお母さんから様子を聞いておいて、本人にはその話題を振らないようにいつもと同じレッスンを心がけます。

本人から話してくれることがあれば聞いてあげたいですが、せめてピアノを弾いている間は忘れたいかな、と思うんですよね。

辛いときはお休みして心の傷をゆっくり癒してもらって、気持ちが日常になってきたら暖かくそして、普段通りに再開する、というのが一番良いのかな、と思います。


 

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