②求められるピアノ講師を考える

多様化する需要

私は音大を出ていません。

そのコンプレックスは今もなくなることはありません。だけど最近のご時世、ちょっと風向きが変わってきたような感じがするのです。

習わせる側の意識がちょっと変わってきたんですね。

それはどんなことかというと、

  • ホームページの先生のプロフィールの学歴や経歴がすごくてなんだか気後れする
  • 音大を出ていなくても、子供が楽しいと思えるレッスンをしてくれる先生がいい
  • 音楽家にしたいわけじゃないから、そこまで月謝が高くないところがいい
  • 体験レッスンからたくさんメニューがありすぎてついていけなさそう
  • ピアノを買うかもわからないのにそこまで頑張ってやってもらわなくてもいい
  • コンクール出演が中心のレッスンで、なんだか先生の箔付けに利用されているみたい
  • 1万円以下の発表会なら大したことできないでしょ。個人教室なんてそんなもん
  • 振替レッスンしてくれる教室が選択する教室としては必須


みたいな。

なんかぞわぞわしますね(笑)こうなりましょう、とは言いません。

だけどこんな風に思う人がいるんだ!と知っておくことが大事です。

こうやって見てみると、ある意味私たち講師の「足元」を見ている向きがあるんですよね。

そして先生の方でも意識が変わって、ピアノ教室という事業として位置づけ、音大出ではないことを弱みではなく強みとしてブランディングしていく時代にもなりました。

それで、求められるピアノ教室もさらに多様化しています。

では、私たちはどんなピアノ講師になれば良いのでしょうか?


世の中の動きも見て、どんな講師を目指すか決める

ネットからの集客では、「顧客の満足度を優先させましょう」って教えるコンサルさんが増えていますよね。

「そうか、これからは私もそんなふうな講師になるべきなのか」

と、同じようにネットでの集客を考えている先生たちと同じことをしてしまいがちです。こういった集客法は、「安定的な集客を見込める」ことを謳っていて、大規模な集客をイメージした方法です。


生徒さんがバンバン入会してくる上に(ちゃんと実践できればですが💧)、「顧客ファースト」寄りな教室にしていかなくてはならなくなったりするんですね💧

ここに疑問を感じる方、それでももちろんいいのです。むしろ疑問を感じる方がこのPLMにご参加いただいていると思うので^^時代の流れに全部乗っからなくていいのです。

世の中の需要を理解しながらも、それでもご自身が思い描くピアノレッスンとはこうあるべきという自分の軸となるものを再確認して自分が納得できる教室運営をしていきたいですよね。


それが一番、自分が無理をしないスタイルになりますし、それが一番長く続けられます。


「顧客ファースト」は生徒さんにとってはいいことが多いし、通いたい!となるので集客率は上がるでしょう。


でも、そのしわ寄せはすべて先生が食うことになってしまいます。特に個人のピアノ教室においては。

当然のことながら、サービスの大きさに比例して入会者は増えます。

ですが、先生1人で、どのくらいのサービスに対応できるか。生徒さんの満足度ばかりを追っていると、「運営」がうまくいかなくなってきます。

生徒さんが増え過ぎてしまった場合(嬉しい悲鳴でもありますが笑)、生徒さんひとりひとりにちゃんと目をかけてあげられるのか、生徒さんの小さな心の変化に敏感に気づいてあげられるか。何年も続けていけるか。

それでもとにかく集客率を上げるために、サービスを良くして、生徒数の安定を優先するか。

なりたい講師像を思い描く時に、「10年後、20年後そうなっていたい教室像」もイメージすることをお勧めします^^

先生にとっても生徒さんにとっても「幸せなピアノレッスン」となるように、あなたにとってどの道がピアノ講師として「こうありたい」と思う講師像なのかを考えましょう。

今の段階で、イメージがぼんやりしている方は、別のアプローチで考えてみてもいいと思います。

教室のシステム、方針を振り返ってなりたい講師像を考える

例えば、ピアノ教室運営において苦労するであろう問題の根本原因となるものは、

「入会の際同意してもらう規約の権威が弱い」

「親御さんとのコミュニケーション不足」


が多分にあると思います。

ですからここを改善する術をこのコンテンツで知っていただければと思います。


それがわかれば、教室の理念、方針、ネットでの集客も、「私はこの方法でいく!」と強く思えますから^^


そして、結論として

どんな講師でありたいか


という核心に向き合うことになると思います。

それから、何をすべきかこのコンテンツで探してもらえればと思います。

行き着いた講師像は

ここはちょっと私の選んだ講師像のお話になります。こうなりましょう、という意味で書くわけではなく、その過程で発見したことが参考になればいいなとも思います^^

教室を開業したのは25年前ですから、当時は看板、チラシ、口コミ、ご紹介でどどーっと生徒さんが増えました。

宣伝媒体からの発信と生徒さんからの口コミの拡散がうまくマッチしたのだと思います。

以前も書きましたが、人数が増えすぎると体力と精神が想像以上に削られてしまったのが辛かったのです。楽しくて楽しくて仕方なかったピアノを教える仕事が、全然楽しくなくなり、ピアノも弾きたくないと思うようになってしまってました。

だけど、頼ってきてくれた生徒さんへの責任があります。生徒さんも親御さんも私のレッスンをとても喜んでくれていました。毎日一生懸命レッスンをしました。やっぱり生徒さんは可愛いから、自分のことはどうなっても心血を注いでやっていた記憶があります。

もちろん、教室を運営する者として整備すべき体制が不十分だったところも大いにありました。当初はレッスン規約もありませんでしたし💦 振替レッスンもし放題で^^;困った生徒さんに頭を抱え…。

そうです。集客はうまくできても、教室のシステムが機能していないと詰んでしまうリスクがあるんです。

その後、生徒さんへの毎月のお便りでの発信、教室理念・カリキュラムの再構築、月謝の改訂、スケジュールの再考しました。

そして教室リニューアル時までに、とにかく時間をかけて丁寧に生徒さんとの信頼関係を築く(教育ともいう)ことを意識していました。

「私も生徒さんも幸せになれるピアノレッスンは?」を考えた時に行き着いた結論は、

「生徒さん一人一人にしっかり目をかけてあげられる規模の教室、そして私も音楽を楽しむ時間を持ちたい」

というのが私がピアノ講師として納得がいくスタイルだと実感しました。

そして、生徒募集しないといけないかなぁという場合に備えて、WEBライティングを勉強することにしました。

たぶん、SNSとか更新する時間がもったいないし、たぶん私の場合は続かないだろうと思ったので(笑)、Googleに評価され、なおかつ見込み生徒さんへの訴求の文章がうまく書ければ集客はできるのではないかと考えたからです^^

そしたら、自分の理想のペースを守りながらゆるゆると集客できるかなーと思いました。

今の宣伝媒体は、看板と自分の教室のホームページ(内部にブログを設置)のみです。ホームページを開設して、検索に上がり始めた頃、ネットからのお問い合わせがすぐにきました。すごい田舎のピアノ教室でも、です。

WEBライティングの賜物だと思いました。効果抜群じゃないか!!と(笑

私のように、SNSはちょっと手を出す時間がない、写真を投稿するのが気が進まないと思っている先生におすすめの方法だなーと思ったんです^^

今は、そんなにホームページからお問い合わせはいらないかな、と思ったりしているので💦 更新をあまりせず、時々お問い合わせフォームを休止したりしています。(これは生徒さんを増やしたい先生は参考にしないでください💧)

あんまり一気にいただくと、自分のペースが崩れてしまうのが嫌なんですね(笑

TwitterもInstagramもやっていません。SNSの更新をする時間に、教材研究や生徒さんへの手作り教材を作る時間がある方に使いたいかなぁと思うんですよね^^

SNSでの更新作業も「仕事」であるということ

TwitterやInstagramも集客目的でやるのなら、その更新作業は仕事です。

個人のSNSのような思いのまま、趣味でやってているノリで更新すると、訴求力はガクッと落ちます


仕事で更新するとなると、「集客」に効果的な素材を作って、文章を書いての作り込みっていうのが絶対に必要。



収益を得るための素材を作る、という発想にならなければいけません。

例えばインスタグラムなら、アプリの特性、ユーザー層からして、ある程度「映え」「センスの良さ」を意識しないといけません。

その結果、

「キラキラな先生像」


「ハッピーオーラあふれるピアノ教室像」


なブランディングをする必要が出てきます。顔出しするなら、先生のプロフィール写真も、写真館で撮ってもらうくらいのことをしないといけませんし。

「子供さんがこんなに楽しんでいる演出する」ために、レッスンの様子を動画に撮る必要が出てきます。



もちろん、子供さんは本当に楽しんでいると思うんですが(笑)毎度毎度動画に撮るその作業が大変すぎるな、と。


ま、もちろん、さびれたネガティブな教室の雰囲気よりはぜんぜんいいんですけれど(笑)


インスタ集客法に合うブランディングに寄せた意識改革を目指しちゃうと、本来の自分とはかけ離れてしまって、違和感を覚えることもあるでしょう。

キラキラ系が好きならいいんですよ!インスタ向きの先生にはすごくいいツールだと思いますし^^写真を撮るのが好きとか加工が得意な方にはぴったりなツールでしょう。

そして、こういうのは続けなくちゃいけない。

この続けなくちゃいけないっていうのが地味に効いてくるんですよ💦 ピアノ教室の看板を背負っている以上、続けなければ信頼も落ちますから。

ですから、まず今の自分の教室を客観的に見て、体系化することから始めましょう。そこから目指す講師像を模索していってもいいとも思います。



とにかく

「どんな講師でありたいか?」

をいつも自問自答すること、そして作りたい教室像をイメージしながら読み進めていってください^^



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