教室のベースを作る③

work 5 カリキュラムを作りましょう

さて、指導する科目や、ジャンルを決めたところで、今度は指導カリキュラムを作ってみましょう。


どういうテキストを使用し、何歳の時点で指導する科目、どういった過程を経て上級者に育てていくか、というものを示したものです。


カリキュラムマネジメントの考え方をしてみます。

 

カリキュラムマネジメントとは
    レッスンにおいては、生徒さんへの指導目標を実現させるために、計画的なレッスン過程を編集、実現させていくことです。

 

学校などの教育要項をどういう過程で授業を進めていくか、実現させていくか、再考や編集を重ねながらその向上を目指すためのものですが、ピアノ教室にそれを採用すると、こんな感じになるのではないかと!(あくまでも例です。)

テキスト ワークなどのテキスト バイエル、ハノン、チェルニー ソナチネ、チェルニー ソナタ、バッハインヴェンション
弾く 音符を見てリズムをたたくことができる 鍵盤ポジション感覚を身につける。指の独立をめざす。 音楽的表現を深める 高度なテクニックの習得。アナリーゼができる
聴く 単音の聴きとり 聴音(さまざまなリズムの聞き取り) 聴音(さまざまな調性を聞き取れる) 対位法を学ぶ
歌う 先生と一緒に歌う ソルフェージュ 楽典を学ぶ  
年齢 3歳〜 小学生 中学生〜  

 

以前、あるセミナーでそうやっている先生のカリキュラムを見せてもらったものが↑のようなものでした。

実際のものは、年齢をもっと細かく分けて目標設定をびっっっしりと書いてありました。

「これやられたら、かなわないわ~」と正直思いました。それくらいすごかった。後ろから頭を殴られたような衝撃と同時に凹みました(笑)


手間暇がかかってる、そしてこれを保護者に示せるということは、それだけ自信を持っている教室だということ。


こういうものがあれば、自分が教える時のガイドにもなりますし、頭の中で考えているよりもわかりやすいですよね。


それに計画性があって、ここまでカリキュラムを組んでいる教室だとお伝えできれば、信頼度も、親御さんのやる気(覚悟)も決まってきますよね。

しかし、私でさえ面食らったカリキュラム表なのに、これを親御さんに見せたら後ずさりするんじゃないかと思ったんです。


私だけかしら(笑)ですから、自分ができる範囲から作ることにしました。

自分の教室は果たしてどんなふうに生徒が上達していっているんだろう?使用テキストを書き出してみて、客観的に自分の指導を振り返ってみました。これも「棚卸し」の作業になりますね^^


で、まずは親御さんにも見せてもくらくらしない程度のものを作ってみることにしました。例えばこんな感じです。

導入 初中級 上級
・リズムがわかる
・音符の読み、書きができる
・手を見ずに音符を見ながら引くことができるetc

・両手で自在に弾ける
・音楽の構成がわかる
・和音進行がわかる
・表情豊かな演奏ができるetc

・高度な演奏力
・対位法の演奏
・作曲家の時代背景を組みながら演奏できるetc

バススティン、オルガンピアノなど ブルグミュラー、ソナチネ ソナタなど各音楽家の曲集
にじいろワークブックなど ハノン、ツェルニー バッハなど


だいぶわかりやすいかなと思います^^私は、もうちょっと詳しいものをレッスンコースの用紙に掲載しています。

これからピアノ教室を始める方にとっては、お子さんが何歳でどんなことができるか未知だと思うので難しいのですが、「教材研究」と合わせてやるとなんとなくわかってくるので、一緒にやってみると効率的です^^


前のコンテンツで作った、レッスンコースと照らし合わせて、コース別にカリキュラムを作ってみるのもありです。


最初は大雑把でもいいでしょう。レッスンを積み重ねる中で加筆していけばオッケー。


「ねらい」などの項を追加したりしてもいいですね。できた時には、このカリキュラム表を体験レッスンの時に保護者の方にも公開できればいいんじゃないかなと思います。

 

レッスン内容の充実、質の高さを改善する

「棚卸し」的にいうと、もっと自分用に詳細バージョンを作っておくといいです。カリキュラム表は、

「うちの教室では、こういう風にお育てしていきます」

と示せるもの。そうするとちゃんと自分の子供の将来を見た指導をしてもらえるな、という安心感も与えることができますよね。先生にとっては、自分のレッスンをアウトプットすることによって、

「自分のレッスンを見直し、改善する余地が見えてくる。改善したレッスンに自信が持てるようになる」

 

そうすると、

 

自信を持って、生徒募集をすることができる


となります。その自信が生徒さんにどう伝わるかというと、

「ここで習えば、将来こうなるよ」というイメージを持っていただくことができる。(生徒さんの利益=ベネフィット


これを示すことができます。


どんなに集客がうまくても、生徒さんが入会してから中身がすっかすかのレッスンでは、誇大広告だったと思われて、期待外れな思いをさせてしまいます。私はこれが一番怖い。

やっぱりレッスンの内容の充実、濃さというのがすべてなんです。

そういうレッスンが提供できているかどうか、提供するためにはどこを改善したら良いか、こっちを先に見直すべきなんだと実感しています。

 

むしろここをやらずして、生徒募集は難しいと思った方がいいかもしれません。

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なぜなら、レッスンに自信を持てないと、生徒募集にも消極的になってしまうからです。


レッスンの経験の積み重ねで、加筆・修正していき、詳細版をこつこつと作る、その都度アップグレードして、その時点で体験にきた生徒さんにお渡しするというふうになればいいです。


めんどくさがりな私でもできましたから、みなさんにもできます٩(ˊᗜˋ*)و

 

 

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