人間性を出しながらお付き合いをする
先生の中で、生徒さんとのおつきあいのラインを引いたなら、たまに先生の素、というか先生のキャラを出しながらの会話術も身につけたいところです。
やはり長くやっていますと、「この先生だから安心して子供を通わせられている」という部分ってすごく大きいと思うんですよね。
先生のキャラクターもとっても大事です。生徒さんを自分のファンにしましょうとは決して言いません。
自然発生的にファンになってもらえるならそれでいいし、基本、先生は「師」ですからね。
ただ、ピアノの指導にリスペクトを持たれ、魅力的な人柄によって人を惹きつけるのも事実です。
人生経験が豊富であること、ピアノばかりだけではなく他の分野にも興味を持つこと、柔軟な思考を持つこと、本をたくさん読むこと、映画やコンサートなどにも足を運ぶ、何事も好奇心を持つ、など個人としての人生を楽しむ姿というのは、いろんな価値観を持てて、キャラクターにも反映してくることです。
私の場合ですが、たぶん他の教室よりも規約が厳しめかもしれません。
特に振替レッスンなどは絶対にしませんし、月謝を返還するということも、よほどのことがない限りしません。
だからこそ、自分のキャラクターを全面に出し、カバーするようにしています。
こう書くとなんとも策略家のように感じますね(笑)いえ、違うんです。やっぱり生徒さんにいつでも「どう感じてもらうか」といつも神経を配っているんです。
ルールを守ってもらうために、「明るいキャラクターで、気さくな先生、メリハリのある先生像」というイメージを持つことって結果的にメリットになるんじゃないかと思うんですよね。
そしてそれが自分の「自然体な姿」に近ければ無理もしなくていいわけで。
ということで、こんなことを心がけて自分の良いところを客観的に考えますと(はずかしいな笑
・レスポンスが早い
・お話するときの表情が豊かである
・ちょっとでも面白かったら笑ってる
・生徒さんの趣味などに興味を持つようにしている
・新しいワードに敏感になる
・いつでも生徒さん目線で寄り添う会話をする
・悲しいお話を聞いたら、心から同情して寄り添う
・うっかり事項があったら素直に謝る
・生徒さんと前回した会話のエピソードを覚えておく
・自分の趣味、推しも積極的に話す
・情報や気持ちのアンテナの感度を高くする
などでしょうか^^
これは作られたものではなくて、人間関係を円滑にするためにはどうしたらいいか?という経験の中で学んだことです。
それに自分のもともとの性格が乗っかると、唯一無二の先生像ができあがります。
例えば、私はすごくおっちょこちょいです。まじです。携帯とかすぐ忘れます。生徒さんのうちに忘れて取りに戻ることも何回もあります。
ここは私の改善したい点なんですが、幸い仕事上の顔ではあまり表面化していないようで、たまにそういうおっちょこちょいなところが露呈すると、「先生もそういうことあるんですね。なんか私もやらかすことがあるのでなんか安心しました」と言われることがあります(笑)
謝り方に学んだ日
見出しをつけるほどでもないのですが(笑)
ある困った生徒さんがいました。
何度言ってもお月謝が遅れるんです。お忙しい方なのはわかっているんですが…。LINEなどで丁寧に納入日を守っていただくように何回お知らせしたかわかりません。
その他にもうっかりが結構ある方で、その都度丁寧に言っていたんですが、いよいよ流石になぁと思って、ちょうどお母さんとお会いする時に「ちゃんと」お話ししようと思ってましたら、
そのお母さん、謝り方がすごくお上手なんですよ(笑)
で、こちらは怒っているというほどではないんですが、なんだか、その謝り方で強く出ようという気持ちがなくなってくるんですよね。
(そうか、このお母さん謝り方がうまいんだ!なるほど、これは人間関係を良好に保つためには有効なスキルなのかも!)
と逆に究極のコミュニケーション術を教わった気がしました。
言いたいことをストレートにぶつけると、大人同士だと角が立つだけです。
こっちが引いて物事がうまく進むなら、その方がずっといい。
目的は、「言いたいことを言ってすっきり」なのではなくて、「伝わればどんなやり方でもいい」ということに気づきました。
だから、先生が言うと、「そうだなぁ」と納得してしまう、というくらいのキャラクターになりたいなと思いました(笑)
ストーリーを共感&共有する
ピアノレッスンは1対1のスタイルですから、レッスンをしている間は、生徒が演奏したときの生徒さんの手応え、先生の手応えがぴたっと一致すると、すごく嬉しいですよね。
「今のすごくよかった!」という共感を大事にすることがポイントかなと思います。それには、生徒さんのことをよく知っていなければなりません。
ピアノレッスンは、生徒さん一人一人のストーリーだと思います。ある曲を弾けるようになるまでに、生徒さんがどこをどんなふうに頑張ってきたか、その曲のストーリーは、生徒さん一人一人違います。
そのエピソードを覚えていて、そこからたどり着いた完成形の演奏を聴いた時、できるようになった生徒さんの実感を大事にして「よくここまでがんばったね!」と共感しあって、その喜びを「共有」します。
それには、先生がそれを受け止めて言語化できる能力が必要です。
だから普段の生活において、何事にも「アンテナを高く持つ」ことも大事です。
まぁ私はまったく魅力的ではないですし、レッスン室にこもっていると世界も狭まる気がして時々それがストレスにもなります。
だからこそレッスン外では、個人の人生を充実させながら魅力的な人になれればいいですよね^^


