教室のブランディング化の落とし穴

ブランディング化は内側から外側へ

最近は、ネットでもよく「教室のブランディング化をしましょう」というコピーを目にするようになりました。

私は「Piano Life 〜ピアノ教室を開こう〜」のサイトを開設した2007年当時、「自分の教室を自己プロデュースしましょう」「差別化しましょう」という表現をしていました。

結果的にそれは今でいうところのブランディングと同じ意味なんですよね。

ですから「ブランディング化」という考え方は、実はとりたてて新しいことではないんです。それを生徒募集の手段にしているに過ぎないんですね。



このコンテンツと出会うまでいろんなコンサルタントの教室集客法のサロンを検討された方もいらっしゃると思います。

いっぱいそういうコンサルがありすぎて、ブランディングという言葉がブランディングされているような状態なんですよ(笑)

そして、なんのためにブランディング化するというと、ネットで集客する時の教室の個性付けみたいなことをホームページやSNS上で作ることで、理想の生徒さんが集まりますよ、という考え方です。


私はそれは基本的には同意です。



が、しかし。同意ではあるんですが、私が勧めるブランディング化はちょっと違うんです。


まず先に、自分の教室内で自分の生徒さんへの発信することからスタートします。

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最近よく目にするのは、



自分の教室のいわゆる「強み」、「生徒さんのベネフィット」を打ち出して、教室をブランディング化することで、見込み生徒さんをあなたのファンにしましょう!



なんていうことコンサルの方法が多いと思うのですが。確かに、そういうのも大事だと思うんですよ。


そういう「ブランディング化」とか「生徒さんのベネフィット」とか、「ファンにさせよう」的なパワーワードって、一時的には気持ちはアガるんです(笑)

自己啓発にもなりますし、めっちゃモチベーションも出ますから。

でもですね、現在お預かりしている生徒さんのタイプ、今までレッスンしてきてご自身が満足している部分から乖離してしまってはいけません。


一時的にアガった気分のままとりかかると、




下手すると「盛りすぎ」なブランディングになってしまいます。



ご自身がキラキラ系の先生を目指すとか、インフルエンサー的なものを求めているならいいんですよ^^


でも、なんとなく現代はそう言う流れなんだな、と新しいやり方を鵜呑みにして、ブランディング化を頑張っても結果は出ません。


まず、自分の教室と向き合って、良いと感じている点(強み)をピックアップしておき、さらに自分が生徒さんのためにできることや、目指しているものを整理し、棚卸し作業をします。


それを生徒さんに向けて発信していき、どういう変化をもたらすのかを分析、検討してなんらかの実績を出してからブランディング化に取り組むことをお勧めします。



現在通っている生徒さんが「自分の子供が通っている教室はこういうところだ」と先生の方針や信念、どういうことをしてくれる教室なのかを浸透させることが先決だと感じています。

内部に発信するポイントは、レッスンの質を上げるための指導法の勉強や、それをお便りでの発信したり、心に残る発表会を開くだとか、こういうところの意識を変えていくことから始まります。



意識的に改革したことがどのように生徒さんのピアノライフにより良く反映されているか、親御さんの反応がどのように変化するかをしっかりと分析します。

そうやって現状分析、改良、再実施を繰り返していくと、自分の教室を客観的に見ることができるようになってきます。


つまり、ブランディング化するには、

何を発信するべきか?を言える状態になることが前提です。


そうなった時に、ようやく外へ発信できる準備(=ブランディング化の材料)が整います。


①自分の教室を分析、判断、改良

②生徒さんへの発信

③これから入会する人へ発信


という順を追った方が、無理がなくて楽なんです。

初めて教室をこれから開く方なら、②の部分を想定しながら、自分の生徒さんへの発信内容や、方法を考えてから③へ進む、でオッケーです^^

先生自体が自分の教室が「どんな教室であるか」を知り、



私たちがずっと昔からやってきたこと、新しく実績が出せるようになったことを「意識的に前面に出す」ということだけ



なんです。


だから、その前面に出す材料がなければホームページを作ったり、SNSでそれらしいものを作っても、実際の自分の教室と作成したブランディングイメージが解離していってしまうだけなので、それはなかなかのデンジャラスです。



例えていうと、ある日あなたが、おしゃれな温泉宿のホームページを見つけ、素敵な露天風呂の画像を見て「行ってみたい!」と実際に行ってみました。


そしたら、実は広角レンズで撮影されていて、実際の露天風呂はめっちゃ狭くてテンション爆下がり、みたいな現象が起きるような💧

こうなってしまったら、期待が大きかっただけに現実を見るとがっかりするじゃないですか(笑)


そして、こういうのって、やりながら自分で盛りすぎになっちゃってることに気づかなくなってくる危険もあります。





私個人的には「それは絶対に避けたいこと」として、ブランディング化をする際の絶対条件にしています。



だから、ここを慎重にとらえて実行できる方は非常に「バランス感覚が優れている」という、ピアノ講師には必要な資質をお持ちだと思っていただいて大丈夫です^^



まとめますね。


まずは内部(自分の教室)を磨くことで、内部発信(生徒さんへの発信)に慣れてから外部発信(ホームページ、SNSなどでの生徒募集)に広げていった方が、流れ的に自然だということ。



そして、それが生徒さんに対しても、見込み生徒さんに対しても誠実な姿勢として映るということ。

正攻法ですが、この土台ができていれば、新しいツールに移行するなんていうのはすごく簡単ですから、まずは足元を固めていきましょう!



この作業は、結果的に「教室を大幅にリニューアルしたい」というときの材料にもなりますから、一石二鳥なんですよ^^!

まず、その① 自分の教室をどうしたいか、何ができるか、を考えてアウトプットからやっていきましょう!




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