レッスンスケジュールを作成しよう
レッスン室、楽器が準備できたところで、 実際どういうタイムスケジュールでレッスンを行っていくかを考えましょう。
これは、あなたのピアノ講師としての「働き方」のスタイルになりますからすごーく大事です^^!
生徒さんにもお伝えするところですし、教室によって差別化される部分なのでじっくり考えて決めましょう。
- 週1回のレッスン(年48回)
- 月のレッスン回数を決める
- 年間のレッスン回数を決める
- チケット制にする
- 上記を複数組み合わせる
- 振替レッスンの有無
しっかりした教室だと信用してもらうために、自分の中でガイドラインを 作っておきましょう。
上記のスケジュールと設定したレッスンコースと組み合わせて、教室独自の体系が完成します!
例えば、年間のレッスン回数44回のコースをメインとして、1レッスン単位の月2回レッスン、月3回レッスン、チケット制のレッスンを選べるようにしたとします。
選択肢がある教室だと、生徒さんは自分のライフスタイルに合わせたスケジュールを選ぶことができて、入会の決め手となる可能性が高くなりますよね。
選択肢が多い教室の方が生徒さんもお問い合わせしたくなりますし、お子さんなら成長や、生活リズムの変化に合わせて、レッスンコースと、スケジュールを変更することが可能になります。
結果、長く在籍しやすい教室になります^^
やっぱり、アウトプットが重要なので、紙に書き出してレッスンコースを見ながら、スケジュールの取り方も一緒に考えて、先生が続けやすく、生徒さんも続けやすいレッスン体系を作ってください🎵
管理のしかた
前提としていくつかあります。まずひとつめは
どの曜日でも年間のレッスン回数が同じになるようなスケジュールにする
ことです。曜日によって平日の日数が違います。
生徒さんにとって何曜日のレッスンになっても、一年のレッスン回数は同じにすることで、生徒さん全員に同じレッスン環境を作ってあげることができます。
特に月曜日は振替休日で休日になることが多く、一番平日が少ないですよね。平日の月曜日が48回あるかないかのギリギリのラインです。
お盆休みと年末年始を入れると、年間48回のレッスンを確保するのは無理です。
講師の都合でお休みすることもあるかもしれませんし、新型コロナののような緊急事態時は、いつ誰が罹患するかわかりません。だから、
レッスン総数の他に予備日がとれる余裕を残して、一年の回数を決めた方が管理が断然しやすくなります。
例えば、年48回レッスンにしたら、月曜日に関しては振替レッスンを月曜日内だけではできなくなってきます。それを保証するには、他の曜日で補うしかなくなってしまいます。
でもこれはやらない方がいいです。
そこで。
ふたつめの前提は、
任意のレッスン曜日において、その曜日の生徒さんのみをレッスンする、完結させる
振替レッスンする時も、その曜日内で完結して他の曜日にまたがない、という意味です。
この2点を前提としておくと、スケジュールが窮屈にならないですし、新しいレッスンコース設置など、レッスンの拡張の可能性を残すことができます^^
長くピアノ教室を継続していくための大事な土台だと私は思います。

生徒さん側の需要ばかりをカバーしていると、10年後、20年後にその働き方に無理が出てきて、結局はあとから改定しなくてはならなくなってきてしまうんです。
とにかく生徒さん優先にしすぎると、管理もしにくくなることを頭に置いておいてください^^
というのは、私ががっつり経験したからです💦 ここからは私の体験測で書きますね。
教室を始めた頃は、週一回(年48回)でレッスンしていました。何も考えず(笑)。しかも、生徒さんが休んだ分まで振替レッスンするということまでやっていたんです。
生徒数が少なかったですから、生徒さんのためにしてあげたい!っていう気持ちと、喜んでもらえるのですごいサービスでやってたんですよね。⇦これがまずアウト💦
ところがです(案の定)。生徒数が増えてきたら、レッスンが回らなくなってしまったんですね。
単純な話ですが、生徒さんが増えれば、振替レッスンを希望する生徒さんも比例して増えます。
安易に気安くやってしまっていたために、とても気軽に、
「来週家族旅行なので、先生の空いている日にお願いできますか??」
と言われた時、それも何人からも立て続けに言われた時、
「あぁ、自分の教室が崩壊するかも」と危機感を覚えました。
私のスケジュールは生徒さんに主導権を握られている、という感覚になってしまって「はっ」としました。
家族旅行って私的な用事なのに、どうしてそのために私がスケジュールを空けなくちゃいけないの?おかしいよね?
ってやっと気づいたんです💧渦中にいると何が正解かわからなくなってきて、正しい判断ができなくなってしまってたんですよね。
私は講師として、生徒さんへの公平性もすごく大事にしているんですが、誰かに振替えしたら、他の生徒さんにも同じようにやらなければ、という思考になっていく。
振替え理由の是非を考える前に、公平性を考えてしまっていて負のスパイラルに陥っていたんですね(笑
レッスンだけではなく、コンサートに行ったり、セミナーに参加したりという時間がとれなくなって非常にストレスが溜まりました。
ただひたすらレッスンをこなすだけで1日が終わるという毎日でかなり疲弊しました。一時期、音楽を楽しむという気持ちも無くなるほどになっていました。
そういう経験から、意を決して、年48回から42回に変えました。すごい改定でした。しかも月謝も一部値上げ。
6回分のレッスン減ですから、約1ヶ月半分ですよね。退会される生徒さんが発生する覚悟で切り替えました。
そのくらい辛かったですし、生徒さんがやめてしまうかも、というリスクを負うことになったのも、自分がサービスしてきたツケでもあったので甘んじて受け入れようと思いました💧
同時に、これで不満なら他の教室に行ってもらって構わない、という気持ちもありました。たぶん、けっこうキレてたんだと思います💦私が悪いのに(笑)
でも、そのくらい真剣に生徒さんに心血注いでいた自覚はありましたから。
ですから、私はこのPLMのコンテンツを書くにあたって、経験から痛感していることは「生徒さんが長く続けていけるためにも、私自身も教室を長く続けられるガイドライン作りをしなければならないんだ」ということだったんです。
勇気のいることでしたけど、あのとき今のスタイルに変えてよかったと心底思います。
ちなみに、この大改革で辞める生徒さんは1人もいらっしゃいませんでした。
詳しくはこのあとの「教室リニューアル編」でその方法を書きますね^^
ということで、レッスン回数の設定の仕方はピアノ教室によってさまざまです。 年間で44回、42回、40回、のところもありますし、 月3回(年間で36回)、 チケット制、という所もあります。
ピアノ講師は、ある種「自営業」ですので、あなた以外の身代わりがいません。
ピアノの先生は代わりのきかない、自分の体一つでやってかなければならない仕事です。
生徒さんがまだ少ないからといって、どんどんサービスしてたくさん レッスンしてしまうと、生徒が増えてからしんどくなって、 システムを変えたくても変えにくくなってしまいます。
よく考えてスケジュールを組みましょう。


