②問い合わせのマニュアル作り

問い合わせ方法を決める

看板設置、チラシ配布も済んで、ホームページも開設しました。

あとは反応を待つだけになったとき、いざお問い合わせがあっても大丈夫なように、問い合わせの方法を決めておきましょう。

ここはですね、ピアノ教室によってほんとうにいろいろ違うと思います。受け入れ体制もさまざまなので、自分に合った方法を見つけてみてください。

お問い合わせの入り口はいろいろありますが、結局は、

(入会希望者)問い合わせ

体験レッスンの案内

体験レッスン

入会(あなた)

の流れになると思います。

知っておくべき項目を確認

体験レッスンのお約束をする前に、相手のことについて知っておきたいことを書いておきます。

メールテンプレートとだいたい同じですが、ネット以外の窓口からでも電話での問い合わせになった時点での話です。(メールからだともっと詳しくした方がいいです)

・習いたい方のお名前、年齢

・楽器の経験の有無

・だいたいの住所

・電話番号(固定電話と携帯電話)

・楽器の有無

・レッスン希望曜日


住所については、話の流れで「どちらにお住まいですか?」くらいの話題で十分です。

楽器の有無については、なければ購入検討が前提になるということを電話の段階でお話します。

連絡先をお互い確認して、体験レッスンの日をお約束しましょう。

そして媒体ごとに整理しておくといいと思います。

媒体ごとお問い合わせ方法

看板

問い合わせ窓口:直接訪問

看板を見て入会希望してくれる方は、たいてい、直接立ち寄ってくれます。意外に面食らう問い合わせ窓口となります(笑

いきなりご本人やそのご家族がいるのですから。とりあえず立ち寄ってみようという人と、前から看板を見ていて今日行ってみよう!と来てくれる人といます。

とりあえず立ち寄ったからって冷やかしでは決してなくて、こちらがご案内すれば、その場で体験レッスンのお約束をしていただける可能性は高いです。

現代は広告媒体もとても増えましたが、実感として思うのはやっぱり、

看板が一番と言っていいほど入会率が高い媒体

だと思います。まず看板なしで集客は無理、くらいに思っていた方がいいです。

看板を見ていらっしゃったらまず、

「誰が習いたいのか」

を聞いて、教室案内となる「チラシ」を渡しましょう。

レッスン中でなければ、レッスン室へご案内してお話をします。これは体験レッスンのときの面談の方を先にやるみたいな感じです。

レッスン室で話をすることで、自分が(もしくはお子さんが)ここでピアノを弾くイメージを抱いていただけて、入会したいという気持ちが強くなるからです。

その場で体験レッスンのお約束を決めましょう。お約束したら、絶対にお相手の連絡先を聞きましょう。

ふいのご訪問に、こちらが連絡先を教えてあっても、お相手の連絡先を聞くのをうっかり忘れるということがけっこうあるので^^;

そして、今すぐやりたいというわけではないときは、体験レッスンをしているので、習いたくなったらこちらの連絡いただくように、やはり教室案内のチラシを渡します。

いきなりの初対面になるので、印象がいいようににこやかに応対しましょう。

そして、いつも何部か教室案内のチラシを準備しておくようにします。

チラシからのお問い合わせ

問い合わせ窓口:電話、メール

チラシに、ホームページやSNSのQRコードなどを載せていると、ネットを経由されやすくなります。

それは実は良し悪しで、チラシというのは直接手にとって見てもらえる媒体ですから、そこで体験を申し込みたい、と思えば電話でお問い合わせいただいた方が本当は近道なんですね。

ところがネットを経由するとチラシに書ききれなかった教室の様子を見ていただけるし、より訴求できるメリットはあるのですが、ネットから入るとメールやLINEなどで問い合わせ窓口が増えてしまうんですね。

メールは数回やりとりが発生してしまうので、先生的には時間的なロスが発生して効率が悪くなってしまいます。

個人的には、電話でのお問い合わせの方が一回でお約束できる可能性が高いと感じますから、チラシには大きな文字で電話番号を載せて、窓口を電話へと集約させることが大切かな、と思います。

ホームページやSNSからのお問い合わせ

問い合わせ窓口:メール、または電話

多くはメールでまずはお問い合わせが多いと思うので、メールに必要事項を記入してもらうテンプレートを作ります。

メールでの問い合わせというのは、電話よりもやりとりが多くなる可能性があります。こちらが知りたい情報をすべて書いてくれるとは限らないからです💦

ですから、メールでのお問い合わせは先生の仕事量的にロスする時間が発生することを頭に入れておいた方がいいと思います。

例えば、メールフォームにテンプレートを作成して、そのテンプレートに正しく記入してもらった人のみ、返信するというスタイルにすると、きちんと文章を読んでくれた方からの申し込みが望めます。(ホームページにきちんと記載しておく)

メールって、「お問い合わせはお気軽に♪」とは書いてあっても、実際は気軽にってなかなかできないんですよね。

自由に書いてもらう形式にしてしまうと、こちらが知りたい情報がなかったり、メールですからやりとりに行き違いがあったりして、便利なようで使い方を工夫しないと余分にメールのやりとりをして体験レッスンの日程を決めるまでなかなかいきつきません。

そして、メールは返信の間隔が人によってとても違います。遅くても翌日まで返信する人もいれば、一週間くらい返信しない人もいます。

メールのお返事は◯日以内にすることをちゃんと示して、それに対するお返事も、◯日以内にご返信ください。としておくといいと思います。

レッスン規約を作る時のように、お問い合わせ方法のルールを作っておくと対応しやすいです。

ネットは、顔が見えないのでメールでの問い合わせは、電話よりも少し慎重な方法をとるといいと思います。

そして、ピアノ教室の申し込みフォームで、まだテンプレートを用意して窓口を設けている人は多くないので、ここはぜひ!差をつけるために、以下のようなテンプレートを使ってみましょう。

記載漏れも防げますし、無駄なメールのやりとりが減ります。

メールテンプレートの例

☆体験レッスンをご希望の場合は、以下をご記入の上、お申し込みをお願いします。メールの返信は◯日以内に差し上げます。お返事は恐れ入りますが、◯日以内にいただけますと幸いです。

・習いたい方のお名前、年齢

・(習いたい方がお子さんの場合)親御さんの名前

・楽器の有無

・レッスン経験の有無

・住所、電話番号

・レッスン希望曜日

・メッセージ欄(習いたい曲、習いたい理由、お子さんのキャラクターなど自由に書ける欄)

というような感じでしょうか。必要に応じてカスマイズしてみてください。

お名前、住所、電話番号など個人情報を記載してもらう場合は、ホームページに個人情報の取扱についての文言をきちんと書いておきましょう。

指定したテンプレートで送られてきた方に、体験レッスンのご案内のメールを送ります。◯日までに返信いただいて体験レッスンのお約束をします。

指定の日を過ぎたらキャンセル扱いにします。こういうことは、前もって教室のホームページに書いておきます。

私なんかは非常に疑り深いので(笑)住所をGoogleのストリートビューでチェックするでしょう。

なぜなら、不明な住所を書いて送ってくる方もいるということも以前メールでいただいたので、こういった若干面倒ですが、これも自分の教室を守るためのなので、こういうテンプレートがあったほうがいいと思います。

習いたい人は、面倒でもきちんと書いてくれると思うし、誠実な人なら指定した日までに連絡をくれるはずです。

何かがあって電話できなければ、メールで連絡をしてくると思うし、それすらもしない方は、入会していただきたくない生徒さんと判断します。

 

約束を守れない方は、あとから先生の悩みの種になりますから。

ただ、一方で、記入する項目が多いとメールの気を削いでしまうというデータもあります。

ですから、何を優先してフォームを作るかによると思うので、自分の教室にあった方法を見つけてみてください^^

ご紹介からのお問い合わせ

お問い合わせ窓口:生徒さん、楽器店、などなど

ご紹介で入会希望の方には、ご紹介してくれた人を通して、こちらに電話をもらえるように電話番号を教えてあげてくださいと伝えます。

そして、習いたい方から直接お電話を頂くというスタイルをとります。

人づてに聞くと、誤解があったり、伝え漏れがあったりしてご迷惑をかけるからです。あとは、チラシからの問い合わせと一緒です。

こんなふうに問い合わせ方法を決めておけば、お問い合わせがきた時に慌てることはなくなります。

あくまでも問い合わせしてもらう側でいること

私が問い合わせで昔から重要視していることは、

習いたい人からこちらに連絡してもらうこと


を一番最初のコンタクトにする、ということです。

決して上から目線なスタンスという意味ではないのですが、お客さんじゃないという観点と、「教えてもらう立場」と「指導する立場」を最初から意識していただくためです。たかが電話なんですけどね(笑

「指導する立場」からわざわざ電話するのは変ですよね。

拡大解釈しちゃうと、そのうち

「こっちはお金払ってるんだから、教えてもらって当然」

となられては、困るからです。

もちろん理屈はそうなんですけど、でもそうじゃないんだっていう(笑)今はピアノ教室の生徒さんは「お客様」の意識もある流れになっていますが、それやったらたぶんメンタルもたなくなります。

そもそも習いたいと教室の門を叩くのは誰か?ということです。

こちらは看板やチラシやネットなどで、習いませんか?と門を開いています。どうか、なにとぞぜひうちへ!と懇願しているわけではないんです。

「弾けるようになりたい」という方がピアノ教室の門を叩く。という本筋は今の時代でも持っていたいなと思います。


今月売り上げがないと困るのでよろしくお願いします!!みたいに商品を売るのとは違うので、宣伝方法がビジネスと同じようで違うんですよね。

前に書きましたが、昔ながらの、「弟子として認める」「門下生になる」こういう師匠と弟子の関係も大事にしたい。だからこそ、師匠となるべき自分の立場として考えたら、

「入会の時は、習いたい人から電話してもらう」

このスタンスは守っています。紹介の時は例え連絡先まで教えていただいたとしても、紹介してくれた人に、

「じゃ、その方に私の携帯の番号教えてあげてください。そして直接私にお電話いただけるように言っていただけますか?」


とお願いしています。それで連絡がなかったら、ご縁がなかったとあきらめます。

入会受け入れの前提を確認しましょう

入会希望の方でお問い合わせしてくださった方の中にはこちらでは対応できないようなレッスンを希望される場合もあります。レッスンコースにないご要望とかですね^^;

ブログにも書いたことがありますが、自分の中でそのレッスンは「あり」か「なし」かを改めて線引きしておきましょう。

例えば、

・好きな曲だけのレッスンは可能か

・一曲だけ弾いてやめてもいいかっていう希望はありか。

・音符は読めないけど(読めるようになりたいわけではない)習いたい

・一週間に2回のレッスンは可能か

・都合がつくときに通うレッスンは可能か

・ピアノは買うつもりはなくて、レッスンだけでピアノを弾きたい

・練習をしなくてもいいレッスンをしてもらいたい

・手品がうまくなりたいから習ってもいいか(笑


最後のは実体験です(笑)直接いらっしゃいました。想定外のご希望もあるんだなと感じた経験でした。

それ以外もほとんど、今まで言われたことのあるご希望です。

今の時代、まさかの要望や感覚というのがあることに驚かされたりします。

中にはオッケーを出したものもあります。なるほどなーというものもあったので。ただ、突然言われると、その場で即答できなかったりするんですよね。


(うーんと、これはいいのかな?どうしたらいいのかな?)と話しながら同時進行で頭の中がぐるぐるめまぐるしく結論を出そうと必死になります(笑

ですから、自分が、

「何を教えることができて、何を教えることはできないのか」

ということを前もって確認する作業は必要だと思います。

リサーチ目的の問い合わせに注意

前にメルマガかブログかに書いたかもしれませんが、お問い合わせの電話で、怪しい人もいます。

習いたいんじゃなくて、リサーチが目的の問い合わせ。これは私はまだ経験したことがないですが、すごくいろいろ聞いてくるんだそうです。

月謝はいくらかとか、生徒さんは何人くらいいるのかとか、何年くらいやっているのかとか、何年生くらいの生徒さんが多いかとかとても細かく聞かれたりするらしいです。

お問い合わせの経験があればわかると思いますが、習いたいと思う本人、または親御さんが最初のお電話でこういったことを聞いてくることはまずありません。

あなたが人柄チラシを作って配布した前提で書くと、お問い合わせの時点で、たいていのことは知っていただいているので電話の目的は、「入会希望」か「体験レッスン」希望のお問い合わせのはずです。

だけど、チラシやホームページに書いてあることを知らないかのようにいろいろ聞いてくる人は、看板から電話番号を拾ってかけてくるわりと近いところに住んでいる人の可能性があります。

ということは、同じピアノの先生の可能性もあるということです。

これから近所におうちを建てる予定の先生とかが直接リサーチしている場合もあるかもしれません。

私の知り合いの先生は、それで近所の子供たちが新しくできた教室にかなり入会してしまったと、肩を落としていたことがあったので、ちょっと気をつけないといけません。

おかしいな、チラシ見てたら書いてあるはずなんだけどな、っていうことを聞いてきたら、

「どちらでうちの教室をお知りになりましたか?」

と聞きましょう。

「ご入会希望なら、体験レッスンをしますのでよろしかったらご予約おとりしますか?」

とおすすめしてみましょう。同業者ならさすがに体験レッスンにはこないと思うので(笑

あとは、あたりさわりなくこちらの情報を言い過ぎずに電話を切る。

冷やかしで電話する人、リサーチで電話するとと、本当に入会したくて電話する人の態度は全然違うはずなので、気をつけましょう。

でも、嫌ですね、そういう匿名でリサーチしてくるのって。

体験レッスンをうけるだけが目的のお問合せに注意

「体験レッスンについて考える」でも書きましたが、本当に習うつもりなんてなくて、体験レッスンだけタダで受けようっていう人も中にはいるようです。

ハシゴしてそこでピアノを弾けるようになっちゃおうという輩もいるとか…。

問い合わせ方法と、提供していただく入会希望者の人の状況をまとめておくことによって、問い合わせの窓口である程度は防げることができると思います。

今、楽器を持っていなくて、習い始めても買うつもりがなさそうな時は「いずれ楽器を購入していただく前提でご入会を検討していただきます」というようなことを言いましょう。

そうすると、「いつまで続くかわからないから」というようなことをおっしゃる場合があります。

これは、本気で習いたいという人も、けっこうおっしゃる言葉なのでこれだけでは判断してはいけないですが、

「うちの教室では、レッスンだけで上達できるというものではないのでご自宅での練習が必要になります。レッスンだけで上達したいという場合は他をあたっていただいたほうがいいかもしれません」

的なことを言うといいと思います。

電話ではまったくわからなくて、そのまま体験レッスンをしてしまってもそれはそれでしょうがないと気にしないようにしましょう。

本当に習いたくて体験を受けてくださっても、他の教室を選ばれる方もいると思うので、入会するしないは問い合わせた方の自由です。

レッスン次第では、ほんとに習う気がなかったのに、体験レッスン受けてみたら習いたい!っていうこともあると思うので、無駄にはならないときもあるかなーとも思います^^

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